かわいい子には林業をさせよ!❶

かわいい子には林業をさせよ!

実話ベースの林業エッセイ

かわいい子には林業をさせよ!

― なんとかなってる林業生活 ―


第1話 ニート、山に放り込まれる

2007年の夏。

外では蝉がせわしなく鳴いている。

そんな中、クーラーもついてない部屋で、ひとりゴロゴロしているやつがいた。

シンラだ。

専門学校を出て、とりあえず派遣に入った。

でも、1ヶ月も持たなかった。

なんとなく働いて、なんとなく辞めた。

気づいたら、ニート3ヶ月。

振り返ると、わたしの人生。

ろくなことがなかった気がする。

まだ20だけど。

ミクシィばかり見てると、人と比べて嫌な気分になってくる。

なんでみんな普通に働いてるんだろう、とか思いながら、またページを更新する。

気づいたら昼で、気づいたら夜だった。

何してたかは、あんまり覚えてない。

昼夜逆転で、まだ眠い。

……また寝るか。

そう思った瞬間、階段から勢いよく足音がした。

(まずいな!)

ドアが開く。

オカンだった。

「林業の講習、20日行ってきな!」

林業……?

山で仕事??

そういえば、子どもの頃は山を駆け回ってた。

杉の葉を集めたり、秘密基地を作ったり。

でも、だからって。

オカンの言われるまま行くのも、かったるい。

「いい加減、家から出ろ!」

半ば強制的に、外に追い出された。

こうしてシンラは、林業の講習に行くことになった。

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